記憶

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記憶の仕組み

       記憶のメカニズム

一般的に ヒトには、記憶力の良い人と悪い人がいると言われますが

これはどいうことなのでしょう?

  
  
記憶は脳の大切な働きの1つです。


脳の中の大脳辺縁系の海馬はタツノオトシゴのような形をし、対をなして

います。


この海馬が大容量のコンピューターにも負けない位、記憶を保存できる

装置なのです。


さらに海馬はパペッツの回路と呼ばれる記憶回路の一部を成しています。


例えば、てんかん治療のために手術で海馬を除去すると、手術後から新し

いことを記憶する事ができなくなります。




記憶には「ワーキングメモリ」、「短期記憶」、「長期記憶」があります。


ワーキングメモリとは数秒から数十秒の記憶です。


例えば、電話帳で見た電話番号を憶えてダイヤルしますが、その後はすぐに

電話番号を忘れてしまうというものです。


短期記憶は数十秒から数分の間、保持される記憶のことです。買い物リストを

憶えてそれをメモに書くなどです。大体 この記憶の容量は7±2個までの数です。


長期記憶は半永久的に保持される記憶です。例えば、友達の名前、出身校、

昔飼っていたペットの名前などがそうです。


ワーキングメモリに主に関連するのは、脳の前頭前皮質です。そして

記憶を短期記憶から長期記憶に移しかえる時には海馬が重要な働きをし、又

ヒトが記憶を呼び起こす時には、ニューロンのネットワークを使った回路を

用いているのです。


例えば、昔の歌手の名前や曲名などがなかなか思い出せないということがあり

ますが、それは、ニューロンのネットワークがちぎれていたり、細くなったりして記憶を

呼び起こす事が難しくなっている状態だと言えるでしょう。


しかし、何度もその記憶を思い出すことによってネットワークが強化され記憶という

のは保持され直すものなのです。



脳はこのように、大変柔軟性に富んでいます。


ふつうの記憶を保持するのは海馬ですが、恐怖を伴なった記憶は大脳辺縁系

にある扁桃体に貯蔵されるのです。


PTSDなどで起こるフラッシュバックという現象は、この扁桃体に起因している

と考えられます。


人間の記憶は、カメラで写真を撮るように正確なものではありません。記憶は

事実ではないストーリーを作ることも行ないます。


記憶の断片を引っ付けたり、他人に誘導尋問をされて本当は起こっていないこと

を起こったことと思い込んだり、希望を作ったりして記憶を想起したりもします。


脳は自分が望む記憶を編集することも多いのです。

 
つまり、記憶とは記録ではなく思い込みともいえるのではないのでしょうか。











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