場所

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心の場所

      心の場所とは?

心とはどの場所にあるのでしょうか?



昔の人々は、心の場所は心臓にあると考えていました。


しかし、現代においては、心の場所は脳にあると考えられています。


つまり心とは脳が生み出すものであるということです。


進化の過程でヒトは、他の動物とは違い脳が大きく複雑になり、特に前頭葉

の前頭前野が発達しました。心を生み出す機能を脳が持ったのです。




19世紀に鉄道工事作業員だったフィニアス・ゲイジという人物がいました。

ある日、鉄道工事中に爆発事故が起こり鉄鋼製の棒が彼をめがけて飛んで

いき、その棒は彼の左の頬を下から貫き額の真ん中に突き抜けました。


幸い命はとりとめましたが、事故後ケガから回復した彼の性格は一変

事故が起こるまでの勤勉で人から信頼される評判の良い人柄とは打って変わり

酒に溺れ、だらしなく下品でいやらしい人間になってしまったという話があります。 


このフィニアス・ゲイジという人物が損傷した場所こそ、脳の前頭前野だったの

です。


このことからも、自己決定をする心は脳の前頭前野にあるといえるのです。



恋愛も心の働き、すなわち脳の働きよって生まれます。異性への関心を持つのは

脳の前頭連合野といわれる部分。


恋をすると大脳辺縁系や視床下部が刺激され、視床下部では脳下垂体

に命令を出して女性ホルモンを分泌させます。


女性ホルモンであるエストロゲンによって肌の艶や輝きが増していくので恋をする

女性は美しくなるといわれるのでしょう。また、いくつになっても恋をすることが

脳のニューロンのネットワークを活性化させ脳の機能を保ち若さを維持します。


逆に、恋をすると胸がキュンと締めつけられて、心が痛くなり、食欲が減退する

こともあります。


脳の視床下部にある食欲中枢(満腹中枢と摂食中枢)は、性の中枢である

腹内側核と隣り合わせに存在します。恋をすると性の中枢が刺激されるため

に、隣同士である食欲中枢も刺激されるのです。満腹中枢が刺激を受けると、

いつも満腹感があり食欲がなくなります。


また、摂食中枢が刺激を受けると、いつも空腹感があり過食症になることも

あります。


また、表情だけでもその人の心が分るときがあります。例えば、その人が笑っている

ときに、表情を見れば愛想笑いなのか、本当に心から笑っているのかが分ります。


愛想笑いをする時の唇に笑いを浮かべる筋肉の動きは意識的にコントロール

できるのですが、心から笑っている時にできる目じりのシワを作る筋肉は無意識に

働くからです。



しかし、赤ちゃんの顔の表情は、大人の顔の表情とは違う意味を持っています。


赤ちゃんの「ほほえみ」というのは、自分を保護してもらうために、他の人からの

注意を引こうとするものだからです。


これは、何もできない赤ちゃんが生きていくための術なのです。












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